研究と開発

NO-276[精素学]習 慣 と 脳

脳は習慣で固まり、習慣で発展する。様々な習慣から理解し思想を抱く。仏教信者は全てを仏教的に解釈して理解し、科学者は全てを科学的な考え方で解釈する。男は男の理念で受けとめ、女は女の思考で受け理解し、あらゆる職業の趣味などによって脳の働きが変わって行くのである。習慣には二通りあり、その一つは遺伝的習慣、二つは環境から受けた習慣、その中で一番消し難い要素を持っているのが遺伝的習慣である。遺伝的習慣が消されるまでの時間は約三、四代かかるのだが環境から造られたものとか、独自の思想から造られたものは、一代で変えることも可能だ。今もアフリカジャングルには野人が多く住んでいる、この人達を東京に連れてきて洋服を着せ紳士にさせようとしても、その一代では無理であろう。それは言うまでもなく、脳の中に刻まれている遺伝習慣が消えないからだ。現実人間がやっと紳士らしく成ったのも人間誕生以来約6千万年もかかったのだ。そのように永年かかった今日でも原始そのものの習慣を引き続き生きている人々が多い。文化と人いってもやっと原始習慣から開放され人並みの紳士に成ったが、又又古い宗教やら迷信などに惑わされ続ける人が殆どである。地球が誕生してもう45億年も立っていて、生物が現われる前の地球は原始爆弾で汚染されたものと同じく、空にも陸にも放射能で一杯であった。だがこれも6億年かかって消えてしまい、海には海草、陸には草木が現われ次第に動く生物が誕生したのである。無生命体生物での不完全体の生きものは10億年と言う永い永い年月を経て、やっと魚類になり20億年たって両生体の動物が現われたのだ。そして5億年も立って恐竜などが現われたのである。その後人類の祖先猿人が5000万年前に出現したのだ。そこで彼達は火山の爆発、天の雷雨、雪、雲、台風、海の津波、様々な自然現象を恐れ神の仕業だと思い崇拝したのである。そのようにしてその習慣は完全に脳に刻まれ宗教化し、これが脳から消えるまでは何万年かかるであろう。科学が現われてやっと100年そこそこ、人類が科学的分野で宇宙を理解し人類を最高の位置に引き上げる迄は、これから10万年以上かかるであろう。1981年、現人類は猿が着物を着て常識的に動いている程度である。習慣は人間の運命を司る指針でもあり基本にもなる。貴方の進歩は古い悪性習慣を早く捨てることである。

著 力 抜 山