NO-149「精素学」 単 一 子
一つのものが二つに分かれて発展したという宇宙論、いや元々二つのものがあってそれが合流し一つのものになり、その一つのものから更に分かれ二つの者になり、そして発展したのが宇宙だと言う説がある。なる程これは両者共一理が有る話で、どちらも否定出来ないものである。陰陽の二者論で陰が先か陽が先かこれはどちらが先だとはっきりした答えは出せないものである。そこで単一子というのが現われる。単一子というのは字のごとく宇宙の始まりは単一子からなり、その単一子から陰陽が生まれ宇宙が構成されたものである。単一子とは有機物でも無機物でもない、0パワーから宇宙種子になる前のエネルギーで有る。つまり単一子から陰陽が現われ宇宙種子が出来発展したものである。即ち宇宙種子から不動宇宙が出来、 そして流動宇宙、無因宇宙、有因宇宙と流れたのである。勿論0パワーにも大空間宇宙にも陰陽がある。だがこれは陰陽でなく宇因二者体で成り立っている無然法則である。無然法則とは、あるものでもなければないものでもない。無然法則からいえば宇宙は有るものといえば有るものであり、無いものといえば無いものになる。無いものを深く深く探っていけば有るものになり、あるものを末端迄探っていくと無いものになってしまう。これが宇宙の無然法則である。そのような訳で全てのものが、有るものと無いもの、無いものと有るもの、この二つの原理によって陰と陽が出来たのである。つまり陰も陽も一つのものであって二つのものではないということだ。人間にとっても男女というのは一つのものであって二つのものではないのだ。唯生きていく便易上二つに分かれているだけである。 そのような訳で男と女はお互いにその気持が通じ、なんとなく心と体が一体観を持つようになるのである。単一子を一口で言うと宇因二者から有然、無然、陰、陽等の中間ものだと思えば間違いない。全ての発展と滅亡は単一子の法則によってなしている。単一子は宇宙だけでなく、人間の体でも、そして自然でも働き、全てのものを変えているのである。単一子は全ての物体の原料で、その単一子の中に宇宙も星も太陽もそして全ての生物の構造物が入っているのだ。人間に例えると精素電子のようなものである。つまり男の体には男女の資料が入っており、女性にも男女になる資料が入っているのだ。これらをつくる元は精素なので生命体の単一子は精素になるのである。
著 力 抜 山