研究と開発

NO-148[精素学]  繰り返すもの

繰り返す宇宙、繰り返す自然、水は蒸発して雨になりそして水になる。太陽は東から昇り西へ沈む、このようなことは絶え間なく続く。自転公転の法則、実に、休むことなく宇宙も自然も繰り返している、そして全ての生き物も同じことを繰り返しておる。母が子を産みその子が又母になって子を産む、花は咲いて種子を残し、その種子が又花を咲かし種子を作る。戦争と平和、やっと世界が平和になったかと思うと又戦争が始まる。とにかく宇宙も地球も同じ事を繰り返しながら進化と滅亡を繰り返していく。 我々人間の一生もこれと同じだ、幼いときは何も知らず天真爛漫に育ち、やっと成長したかと思うと通常での男女関係に重点をおき結婚をする。そして家庭をつくり子を又産む、その子を育てる、その子もやがて親になり又親と同じことをする。その中でも志有る者あって何ものかをしようとする。だがそれも繰り返す人生の軌道によって結局は同じ道を辿るようになる。その中でも利口な人は、もしかしたら自分の意志が叶えるのではないかと待ってみる。だが時は待ってくれない、やがて歳を取り人生むなしく一生を終えることになる。はたしてこの世の中に繰り返しながら脱皮するものがあるだろうか?その率はあるとしても一万人に一人か、一億人に一人ぐらいであろう。人生の生き方は繰り返しながら生きるもので、外れても不幸になりあまり密着しても不幸になるのだ。外れると言うことは自分の理想に合うものを選ぶことであり、密着と言うことは自分の思想を殺し人に接近することである。何れもこの二つの道は人間にとって不幸をもたらすものである。やっぱり人間は未来を考えず、お互いに良ければつきあい、悪ければ離れるのが幸かも知れない。だが人間の幸せは心にある人もあれば、体にある人もいる、どれが幸であってどれが不幸であるとは言えない。人間の幸は自分が好きなものをやるところにあるのである。だがこの世は自分だけが好きでやっていれば世間は成り立たないのだ。やっぱり人間は人間なりやって行く道があってその中で生きて行かなければならない訳だ。それが宇宙も自然もそして人間又は動植物にも限りなく与えた道なのである。繰り返す人間の道から外れると合わない歯車となる。繰り返す軌道から外れると星も流れ星になって消えてしまう。我々の体でも生まれて死ぬまで同じ道を回っており、血液も同じ事を繰り返す。呼吸の働きも全てが繰り返す法則によって生きたり死んだりする。だが成功と言うのは、繰り返すものから外れないと成立しない。そこであわれな人生が又一人増える。とにかく繰り返すものから外れて生きる者は辛いものである。

著 力 抜 山