研究と開発

■N0-14[精素学]    二  差

二差は三差に入る前の訓練であり、主として神経を強化するものである。体の細胞に充分な電流を流し込むにはその電流に抵抗できる電線が必要であるように、全ての神経を丈夫にしておかない限り、神経に伝わる精素電流は充分な役割を果たせないのである。そして神経がいかに丈夫であっても、精素電流が弱ければ、充実な体力になれないのだ。三大動力、即ち充実な骨の力、柔軟な筋力、粘り気のある神経コイルからの力、これらが充分に働いてこそ、完全な体の能力が発揮出来るのだ。その中でも二差は、神経コイルに充分な電流を流せるように仕組んだものである。更に二差は、体層、体の弱い所を強くし、神経質を弾力性のものに作り上げ、あらゆる波動の刺激を敏感に反応させ、脳の働きと肉体の働きを仲介させるのが二差の役目でもある。二差からは物事の判断、感覚作用、心の乱れが矯正され本質になるのである。一差は家の土台であれば、二差は柱を建てるもので、ここから筋が強くなり、柔軟性を持つのである。二差の時が、体の悪いところが出てくる要素がある、熱を出したり、過去の病気、痛んだ所、これらが次々と現れるケースが多い。過去の病気などが治ったのは、病弱細胞に膜が出来、それによって病が治まっているかのようになるのである、借力二差の力によって病弱細胞膜が破れ、悪質細胞が消え去り、新しい借力細胞に変わるので、あらゆる複雑なものが出てくるのだ。以前に治療した病気は、歳をとって体力が弱って来れば、再び出てくる。だが、二差によって作られた細胞になれば歳をとっても現れないのだ。健康な人でも呆気なく死んでしまったり、正常な知能を持っている人でも、突然狂ってしまう例がある。その原因は、細胞力は充実であっても、神経力が不完全であったからである。二差が終われば、そのようなことが殆ど起こらない状態になる。これを見ても三差に行く前の二差の働きが、どれほど重要かが分かる。二差は借力訓練での難関であり、途中下車する人は殆どこのあたりが多い。二差を訓練するにあたって注意すべきことは、日常生活に神経を疲れさせないこと、ギャンブル、酒、恋愛等は控えなければならない。一差は十差までの基礎でもあり、二差は二十差までの基礎でもある。充実でない二差は三差にはいっても全うし難いのだ、二差であらゆる障害を打破しない限り借力は不可能になるのである。

著 力 抜 山